グラフィックデザイナーはデザイン関連の仕事として近年人気になっている職種のひとつです。しかし「グラフィックデザインの知識はあっても画力が心配」という方も多く、将来に悩んでいる方も少なくありません。この記事では、グラフィックデザイナーになるためには画力が必要なのか、絵が下手でも大丈夫なのか、といった疑問にお答えします。
絵が下手でもデザイナーになれる
結論からいいますと、絵が下手でもデザイナーにはなれます。絵が上手に越したことはありませんが、絵が下手・絵が苦手というプロの方も少なくありません。グラフィックデザイナーに限らず、パッケージデザイナーやWEBデザイナー、CGデザイナーの方も同じことがいえます。
CGやWEBデザイナーの場合はとくに、絵の上手さよりもパソコン技術やソフトを扱うスキルがあるかが重視されるため、自分ではまったく絵が描けないという方も珍しくありません。絵が上手い人が描いた絵をパソコンに取り込みCGモデルやWEBモデルにできる技術があれば、仕事で困ることはないでしょう。
ただしグラフィックデザイナーの場合、WEB媒体よりも紙媒体で仕事をすることが多いため、多少の画力は問われます。絵が上手になる必要まではなくとも、まったく絵が描けないとなると仕事に支障がでる可能性もあるので、最低限の画力は身につけておくべきでしょう。このように、同じデザイナーでも画力の有無は職種によって異なります。
絵が下手でもデザインはできる
上記の通り、例え絵が下手でもデザイナーの仕事はあるため、あまり肩肘張る必要はありません。絵が苦手という方が1から勉強するにしても、美大卒の絵が上手すぎる人と張り合うとなると大変です。デザイナーとして仕事を得るためには、画力を磨くよりも他の部分で特技を身につけるべきでしょう。
グラフィックデザイナーの場合は、ソフトのオペレーションを早くする、カメラや映像の知識を身につける、フォントやタイポグラフィ、カラーの知識を勉強するなどのスキルが重宝されます。
自分が思い描くイメージを形にするために、絵が上手い人に大体のイメージを伝えてイラスト化してもらい、それをグラフィック化するという仕事の仕方もあるので、伝える能力を磨くのも1つの方法です。短所を伸ばすよりも自分の得意な部分を伸ばす方が早いので、絵が下手だからと落ち込まずに仕事に臨みましょう。
デッザンはやっておくと役に立つ
とはいえ、絵がまったく描けないよりは最低限描けるに越したことはありません。画力を少しでも身につけたいということであれば、デッサン力を養うのがおすすめです。
デッサンは対象を観察してその通りに絵に描いていく、画力を育てる上で基本中の基本となる手法ですが、このデッサンを行う工程はグラフィックデザインを作りあげる工程に似ているため、デッサン力を身につける事はグラフィックデザイン力を身につけることにもつながります。
もちろん、デッサンが上手に描けずとも問題ありません。大切なのはデッサンをする上で学べる過程や経験です。デッサンの途中工程を大切にすると、画力を身につけながらグラフィックデザインのスキルアップもできるでしょう。
まとめ
グラフィックデザイナーは絵が上手い方が重宝されますが、絵が下手でもその他のスキルを伸ばしておけば、特段困ることはありません。実際プロのグラフィックデザイナーでも、画力が残念な方は多数います。少しでも画力を伸ばしたいのであればデッサン力を鍛えて、グラフィックデザインのスキルアップも一緒に図るといいでしょう。絵の上手さイコール仕事の量ではないため、その点は心配する必要ありません。