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グラフィックデザインとイラストレーションの違いとは?「デッサン力」は必要?

公開日:2023/09/15  最終更新日:2024/04/01
    

グラフィックデザインは、印刷物やWebページなどの平面メディアで情報を効果的に伝えるためのデザイン制作であり、イラストレーションは文字情報を補助する図像で、挿絵や図解などの視覚的な表現や物語性を持つ絵などが挿入されることを指します。この両者をうまく使いこなすことがよりよいビジュアルコミュニケーションにつながります。

グラフィックデザインとは?

グラフィックデザインとは画像や文字を組み合わせて視覚からメッセージを伝えるものです。印刷物のデザイン、ロゴのブランディング、書籍の編集をデザインするエディトリアルデザインなどをまとめてグラフィックデザインと呼びます。

イラストは必須ではありません。近年ではWeb媒体での仕事も増えています。Webサイト、スマートフォンのアプリ、モーショングラフィックスなど、領域が変化しつつあるジャンルでもあります。

しかしながら、色彩やタイポグラフィ、情報伝達にまつわる技能はさまざまな分野に応用が利く能力であり、イラストレーターがグラフィックデザインを身につけていることも多々あります。

グラフィックデザインに「デッサン力」は必要?

グラフィックデザインにデッサン力が果たす役割を理解することは、スキルアップに役立ちます。実際のデザイン作業で、アイデアの構想やコンセプトの表現においてデッサンは欠かせません。

ここでは、グラフィックデザインにおけるデッサン力の必要性を詳しく解説していきます。

デッサン力は必須ではない

グラフィックデザインにおいては、デッサン力が必須であるとはいいきれません。デザイナーの仕事は、世の中のさまざまな課題に対して効果的な解決策を提案することにあります。

デザイナーはコーディネーターであるため、必要に応じてイラストや写真などの素材を他から調達し、クライアントが求めるデザインが完成さえすればよいのです。そのため、自身でイラストやグラフィックを手書きする必要はありません。

実際、中途半端なデッサン力を持つ場合、ポートフォリオのクオリティが低下し、報酬が低くなる可能性もあります。デザイナーはイラストレーターとは異なり、高度な画力を求められることはありません。

代わりに、プログラミングやマーケティングなどの知識を磨くことで、イラストよりも高単価の仕事を獲得できるでしょう。したがって、グラフィックデザインにデッサン力は必須ではなく、単価を上げるためには関連スキルを磨くことが重要です。

多様なスキルを身につけて、顧客の問題を解決できることが成功につながります。

グラフィックデザイナーに求められる画力

グラフィックデザイナーに求められる画力とは、伝える力です。Webページのコンセプトや、ページのイメージを伝える際に、少なくともスケッチ程度は書けることが求められます。

なぜなら、デザイナーはクライアントやチームとのコミュニケーションを円滑に行い、アイデアを具体化する必要があるからです。絵がうまいかどうかよりも、イメージを明確に共有できることが重要です。

このスキルがあれば、高いデッサン力を保有する必要はありません。デザインの世界では、美しい絵を描くことよりも、コンセプトを伝える手段としての画力が求められています。

デッサン力があればワンランク上のデザイナーになれる

一方で、デザイン業界でワンランク上のデザイナーになるためには、デッサン力が重要な要素として挙げられます。実際、多くの一流デザイナーは美術大学出身者であり、デッサン力を身につけた人々が多いです。

とくに、大手広告代理店や一流デザイン会社に就職する際には、デッサン経験の多い美術大学卒業者が有利です。デッサン力があると、観察眼やレイアウト力、色の選択などが豊かになるメリットがあります。

デザイナーの仕事は、クライアントの要望やプロジェクトの目的を視覚的な形に表現することが求められます。デッサン力があれば、アイデアをスケッチに描き起こす引き出しが多くなり、デッサン力がない者よりも豊かなイメージを具体化可能です。

デッサン力があるグラフィックデザイナーは有利ですが、必須の能力ではありません。デッサン力がなくても、プログラミングやマーケティングなど、他の分野でのスキルを伸ばすことで、ワンランク上のデザイナーになることも可能です。

イラストレーションとは?

イラストレーションは、主に書籍や広告などの印刷物に図像として挿入される図像で、日本では略してイラストと呼ばれます。主に本に掲載される図解として印刷され、ニーズに合わせたテイストが求められるため、顧客の要望に応じて絵を描き分ける必要があます。

広告や挿絵が中心だった時代から、現代では多様化し、漫画やアニメ、キャラクターデザイン、フィギュア、現代アートなど、ポップカルチャーの一部となっており、ファッションやグッズを自らプロデュースするイラストレーターも増えています。さらに、コンピューターの製図ソフトを使って立体物の製図をするテクニカルイラストレーターにも需要が多くあります。

就職先・求められるスキル・役割の違い

グラフィックデザインを学ぶ場合の就職先は、広告系であれば、広告代理店やデザイン事務所、出版社や印刷会社、一般企業の宣伝部や商品開発部などが多くなります。未経験で就職した場合、現場で働きつつスキルを磨き経験を積み上げていく場合がほとんどです。

そういった未経験の場合でもデザインソフトが使えるかどうかは採用の際に大きく左右されます。あらかじめしっかりと身につけておくとよいでしょう。

そしてグラフィックデザイナーはクリエイティブでありながらもチームワークや社交性が必要な職業でもあります。他のスタッフやコピーライターなどと一緒に、クライアントの意向に沿う作品の制作が求められる仕事なので、チームでひとつの作品を作り上げることに魅力を感じる人に向いているといえるでしょう。

イラストレーションを学んだ場合の就職先はデザイン事務所、コンテンツ制作会社などの企業が多くなりますが、イラストレーターとして正社員で働くには就職状況が厳しいため、フリーランスとして働く場合も多くあります。求人が多いのはゲーム制作会社、アニメーション制作会社などになります。

特別な資格は必要ありませんが、実際にクライアントから仕事を得るためには、デッサン力や配色のスキル、画像編集ソフトの扱い、作風のオリジナリティ、クライアントの要望を的確に把握できるコミュニケーションスキルと、納期を守る対応力や交渉力が必要になってきます。経験を積みフリーランスで独立する場合は、扱う仕事は絵本からウェブデザイン、ゲームのキャラクターデザインや広告のパッケージのイラストなどさまざまです。

簡単なグラフィックデザイナーを兼ねているフリーランスのイラストレーターも数多くいます。

まとめ

グラフィックデザインとイラストレーションは似ているようで別の種類のものですが、両方を身につけることで表現の幅が広がり活躍の場が増えます。イラストレーターが仕事の種類や幅を広げるためにグラフィックデザインを習得することも多くあります。

自分が表現したいものは何なのかをよく考えたうえで、それに合ったスキルを身につけていくとよいでしょう。


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